多目的X線血管撮影

血管撮影検査

 血管撮影検査は、X線透視下で、カテーテルと呼ばれる細い管を、鼡径部や手首の血管に挿入して造影検査や治療を行います。そうすることで詳しく血管の状態を知ることができます。外科手術と比較して体への負担が少なく、高齢の患者さんも安心して治療を受けることができます。

 

 2021年1月にSIEMENS社製の最新の血管撮影装置(IVR-CT)を導入しました。この装置は、血管撮影検査とCT検査を行うことができる装置です。血管造影とCT撮影を繰り返し施行でき、複雑な血管の状態を正確に知ることができます。また、従来の装置よりも少ない放射線量で鮮明な画像を得られるようになりました。

 

 現在、心臓カテーテル検査やペースメーカー植え込み術、血管塞栓術、骨生検などで使用しています。
また、2021年5月からPCI(経皮的冠動脈形成術)も行っています。
PCIとは狭くなった心臓の血管を拡張して血流の増加をはかるために行われる治療のことです。労作性狭心症や、不安定狭心症、心筋梗塞などが適応となります。

 

 PCIではまず、カテーテルを冠動脈入口部まで挿入します。次に細いワイヤーで、狭窄部位や閉塞部位を通過させます。そして、ワイヤーに沿ってバルーンを進めます。血管が細くなっている部分でバルーンを膨らませて拡張していき、血流を良くします。また、拡張した部分には、再狭窄を防ぐために薬剤を塗り込んだステントを留置することもあります。

 

PCI 治療前と治療後